ザ・戊辰研マガジン

2018年07月号 Vol.9

おいしい東北の日本酒

2018年06月21日 23:43 by date

 今回紹介するお酒は架空の銘柄です。

 猫正宗
 猫正宗酒造株式会社(たぶん)
 山形県米沢市のどこか
   創業:昭和47年ごろ

 今から40数年前の学生時代のことである、漫画に造詣の深かった私は一編の作品に出会った。題名はうろ覚えだが「霧にむせぶ夜」だったと思う。作者は山形県米沢市在住の「ますむら ひろし」といった。その作品の中に猫が出てくるのである、しかもその猫は丸々と太った大きな猫で、生意気で奔放でお酒が好きな猫であった。そんなでぶ猫が米沢の街を自由気ままに闊歩するのであった、しかもそのでぶ猫の手には一升瓶が握られていた。
 この大猫の名前は「ヒデヨシ」といい、手にしていた一升瓶のお酒は「猫正宗」という。当時から私は大の猫好きであった、この「ヒデヨシ」という自由気ままな猫に自分を投影させ、私が「猫正宗」というお酒を手にして仙台の街を闊歩することが妄想となった。
 そこで当時は、一升瓶に手書きの「猫正宗」というラベルを張り付け、「猫正宗を呑めー」なんて友人らに怒鳴って宴会を開いたものであった。

 ますむらひろし「ヨネザアド幻想」から引用しました。左側のでぶ猫が「ヒデヨシ」です。

 1717年創業の兵庫県伊丹市の桜正宗酒造(現在の名前)は、当時のお酒の銘柄には歌舞伎俳優の名前が多かったので、先代が新しい名前を考えている時分に京都のお寺を訪れたそのときに「臨済正宗」の文字を見つけ「正宗・せいしゅう」と名付けた。その後この「正宗」の人気が高まり評判だったために「正宗」の名にあやかる蔵が続出した、そのために全国に「正宗」の名前の日本酒が出現した。そして1884年に商標登録制度ができたときに、あまりにも「正宗」の名を使う蔵の多さに「正宗」という名前では登録ができなかった。そこで「・・正宗」という冠のついた名前が出現した。もちろんここで本元の「正宗」は「桜正宗」という銘柄になった、ほかに有名なところでは灘の「菊正宗」や「キンシ正宗」などがある。
 だから山形県米沢市でも「猫正宗」が出現し、ヒデヨシらのでぶ猫に愛飲されたのであろう(そんなことはありません、あくまで個人の感想です)
 ラベルを張り替えられたお酒には迷惑な話であろうが、ヒデヨシよろしく「猫正宗」で酔っ払う酔狂な学生が昔仙台にいた。

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