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ザ・戊辰研マガジン

2019年09月号 vol.23

「村上殿の日々徒然」

2019年08月31日 20:22 by murakamidono
2019年08月31日 20:22 by murakamidono

「不思議な話 」その1

 1980年から、私は故郷の歴史と文化を調べてきた。お婆さんやお爺さんと話していると、「まぁ。入ってお茶でも飲んだら」と、よく言われる。家に入って、家の中を見せて戴く。農村の家は清潔で大きく、きれい。

 亡くなった方の「覚書」も見せて戴いた。「この覚書は、私の亡き主人が書いたものだが、私はまだ読んだことがない。あんたは、コピーしたかったらどうぞ」という未亡人・お婆さんもいた。要するに、一家の家宝を見せてくださる。それらを写真に撮り、その数は全部で数万枚である。また、その歴史をまとめて、原稿も書いてきた。その物語の内容に合った絵も描いてきた。絵は日本画で70cmx90cmくらい。和紙は高価で、掛け軸にすると相当高い。今まで描いた400枚全部を掛け軸にすると、数千万円になる。年金生活者には無理である。

  ところが、最近、「今まで、作ってきたものや描いたもの」が観光に結びつくようになってきた。昔文化に興味を持つ外国人が多い。昭和少年時代の思い出を、たくさん絵に描いた。こうした絵に興味がある人が多いらしい。

 私は文化品も作るが、外国人はそれにも興味があるようだ。こうして、外国の著名な某博物館と交流している人と出会った。その人を通して、私の文化品を、その博物館で展示するような動きになってきた。 お金をもらうと気苦労でしょうがない。というわけで、「寄付する」ような動きになってきた。ところが絹糸を作る「ざくり」や綿糸を作る「糸車」は、作るのに1年はかかる。自分が満足するまで、丁寧に作くらなければ、と思っているからである。不思議な話となってきた。

「不思議な話 」その2

 農村地帯には家の格式はないが、元庄屋という家は、今でもあり、広い敷地の家に住んでいる。ある「お婆さん」と話していたら、何でも「大恋愛」で結婚したらしい。「恋愛と大恋愛の違い」は、私には分からないが。

 話を聞くと、西欧の物語に出てくるような話である。 お婆さんは「庄屋」から嫁いだそうだ。格式の低い「ご主人」は「よーし。今に見ておれ、俺は、女房のために、大きいことをやるんだ」と力んだそうだ。

 話が面白いので、その後の話を聞いた。最終的に、お墓を買ったそうだ。立派なお墓らしいので、私は見に行った。黒い石で450万円かかったそうだ。私は「お金があるもんだなぁ」と感心した。この未亡人のご主人が生前に3000本の栗の木を植えたらしい。とにかくスケールが大きいのだ。ご主人が転職した数は、多分、日本一だろう。とにかく、多いのだ。私は絵のシリーズを書こうと思っているが、多すぎて、5年はかかる。

「 不思議な話」その3

 とにかく、故郷の歴史と文化を調べた。私は農村出身なので、「調べた」という言葉は合わない。「思い出して、描いたり、まとめたりしている」だけだ。

 不思議なことが起ころうとしている。地方創生が政策となり、私がやって来たことが、そのまま、観光誘致に役立つようだ。それは有難い。何分、数百軒の民家を知っているので、1軒に4人宿泊したら、千人は宿泊できる。

 ところが、ここで自問する。「法律」である。

 「そうか法律か?」と自問し、「では宿泊をタダにしたら」と思い、保健所に聞いたら問題がないそうだ。今度は「食事は?」と自問する。「そうか、また法律か?」となった。

「家族と一緒に作り一緒に食べる」と考えた。保健所に聞いたら、何も問題がないそうだ。

 宿泊もただ。食事もただで、「どうしてお金を儲ける?」と自問する。「お金を儲ける方法がある」が書かない。

 観光会社や航空機関が動き始めた。どうなるかわからない。観光客が全く来ないのも困るし、たくさん来るのも困る。人がいないのだ。facebookで「大和なでしこの皆様」と女性に呼びかけたら、2か月で1300人のお友達ができた。ここは信頼できないようだ。LINKEDIN でも呼びかけたら、やはり1300人のお友達ができた。 「お友達ができた」は嬉しくない。ほどほどに実際に来る人がいないと意味がない。

「不思議な話」その4

 LINKEDINは世界の専門家の集団で、信頼できそうだ。米国は訴訟の国で、LINKEDIN に「へんなこと」を書くと逮捕される。米国には無期懲役がなく「懲役150年」というものがある。かといって、私は世話になったことはないが。  LINKEDINのお友達から、面白い話が時々来る。女性からの話がほとんどである。

1.「スカーフの会社を作っているが、スカーフのことで協力してほしい」というのである。私は「故郷の絹文化を調べている」が、これに「スカーフ」を結びつけたようだ。

2.チョコレートの会社を経営しているが、日本にチョーコレートの支店を持ちたい。

3. あなたの故郷に、古民家を買って住みたい。

1に関して、「困ったなぁ」と思っていたら、偶然「スカーフを製造している社長さん」と会った。「良かった」と思った。 2は難しい。「チョコレートと健康の関係」を研究したことがない。うまく、難を逃れる言葉を研究している。 3は、相当の財閥の娘さんのようだ。格別悪い話ではないので、「探しましょう」と返事した。どうなるか面白そう。

「不思議な話」その5

 故郷の人々と会って話をしていると、「後世に残せるような文化」を持っている人がいる。「そうしたものを後世に長く残そう」と考えた。永久に残せる所を探しているが、まだ確定していない。「そのような個人の文化が消えてしまう」ことは寂しい。民家では永久性に欠ける。

 大きい建物で、永久性のあるものとして、寺を考えている。私は首都圏に住んでいるが、来る6月頃帰省し、いろいろの人たちと会い、話してみる。

 うまく、実現するかどうか分からないが、この話を、国内外の人たちをも対象にして、「個人記憶資料館」(仮)のようなものを考えている。 「ここを博物館のようにする」ことも、考えているが、「とらぬ狸の胸算用」は、あまりしないほうがよさそうだ。

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