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ザ・戊辰研マガジン

2020年04月号 vol.30

福島の桜

2020年04月09日 07:25 by tetsuo-kanome
2020年04月09日 07:25 by tetsuo-kanome

 日本全国はまさに新型コロナウィルスの脅威にさらされております。首都圏は不要不急の外出が制限され、満開の桜のお花見も自粛を求められております。皆様には福島県内の美しい桜の景色を見て楽しんで頂きたいと思います。

【花見山(福島市)】

 「福島には桃源郷がある」。日本を代表する写真家、秋山庄太郎氏が花見山を讃えた言葉です。「花」の写真家としても知られる秋山氏は82歳で急逝されるまで、この山を愛し、20年以上にわたって毎年のように訪れていました。福島市の郊外に連なる里山のひとつが、その花見山です。この地域は花木の産地であり、2月から5月頃まで、ロウバイ、梅、花桃、サクラ、レンギョウ、ボケ、モクレン、利休梅、皐月と、季節の花が、競うように花を咲かせます。花見山公園とは、当地の園主(地主)である阿部一郎氏が「花で人の心を癒したい」という思いで作り上げた桜などの多種類の花々の公園なのです。花見山公園は、標高50メートルほどの一つの小さな山です。花見山を麓から見上げると、形の良い三角形をしており、麓から頂上まで、桜など多数の花で彩られ、まるで花笠のようです。私も花々が咲き誇る中、二度訪問しましたが、それはそれは息をのむ美しさですっかり魅せられました。まさに『百花繚乱』!

 

【三春の滝桜(三春町)】

 福島県三春町にあります「滝桜」は、エドヒガン系のベニシダレザクラで、1922(大正11)年に国の天然記念物の指定を受け、日本三大桜のひとつに数えられております。樹齢は1000年以上と推定されております。樹高は13.5m、枝張りは東西に25m南北に20mに達します。四方に伸びた太い枝に、真紅の小さな花を無数に咲かせます。その様がまさに水が滝のように流れ落ちるように見えることから、滝桜と呼ばれるようになったと言われております。夜のライトアップでは昼間とはまた違った妖艶な姿を見ることが出来ます。「三春の滝桜」は超有名のため、満開時期は観光客で付近の道路は大渋滞です。

 

【合戦場の桜(二本松市)】

 二本松市の「合戦場の桜」は、平安時代に朝廷の命で奥州征伐に来た八幡太郎義家と地方豪族の阿部貞任・宗任兄弟が戦ったされる合戦場の地に立つ2本のベニシダレザクラ。「三春の滝桜」の孫桜と言われており、滝が落ちるような見事な紅の花を咲かせます。推定樹齢は170年。桜・菜の花との美しいコントラストが楽しめる斜面下からの景色は最高です。「合戦場の桜」は、個人的には大好きです。ここに行くまでの間、桜のアーチの中を歩いて辿り着きます。ゆっくりとしだれ桜を見ることができて、まさに圧巻の美しさです。

 そして、最後に会津の玄関口の猪苗代町の桜を紹介します。猪苗代町を流れる観音寺川の両岸に見事な桜が立ち並びます。夜にはLEDを用いて七色にライトアップされ、他の夜桜とは一味違った魅力です。約1kmに亘り、観音寺川両岸に見られるサクラの名所です。平成9年日本桜の会から表彰されました。ソメイヨシノのほかに、エドヒガン・シダレザクラ・ヤマザクラが約200本で、見頃は 4月下旬です。我家は、数年前、家族四人で桜が満開の時に行きましたが、磐梯山と共に見る桜は格別でした。皆様もぜひご覧ください。

【観音寺川の桜(猪苗代町)】

  皆様も、福島県の桜の名所であります「花見山の花々」「三春の滝桜」「合戦場の桜」「観音寺川の桜」をぜひご覧ください。

【記者 鹿目 哲生】

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