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ザ・戊辰研マガジン

2021年08月号 vol.46

今秋、国定公園に編入 只見柳津福島県立自然公園

2021年07月20日 17:00 by tetsuo-kanome
2021年07月20日 17:00 by tetsuo-kanome

【第一只見川橋りょう展望台周辺(三島町)】

 只見柳津福島県立自然公園と、同県立公園周辺の只見川下流部~阿賀川の区域などは今秋、福島、新潟両県にまたがる越後三山只見国定公園に編入されることが決定しました。中央環境審議会が本年6月28日、自然公園等小委員会を開き、国定公園編入の環境省案を了承しました。奥会津地方に広がる貴重な自然環境の保護強化につながるとともに、来年上半期に全線再開予定のJR只見線と連携した地域活性化に弾みが付きます。編入される見通しとなった区域は、喜多方、只見、西会津、柳津、三島、金山の六市町にまたがる只見柳津県立自然公園と、只見川下流部~阿賀川(喜多方市、会津坂下町)の河川区域など計1万6571ヘクタール。区域内には絶景として国内外から注目を集める「第一只見川橋りょう展望台周辺(三島町)」、「会津のマッターホルン」と呼ばれる蒲生岳(只見町)などがあります。編入により、越後三山只見国定公園の総面積は10万2885ヘクタールとなります。全国に57ある国定公園のうち、北海道の日高山脈襟裳国定公園の10万3447ヘクタールに次ぐ2番目の広さとなります。地元自治体などは国定公園編入を契機にJR只見線の駅舎周辺、道の駅などを情報発信拠点に位置付け、立ち寄りスポットとして魅力を高める方針。県や市町村が公園内で必要な施設整備を進める際、事業費の45%で国の交付金を受けられる利点があります。只見線沿線の第一只見川橋りょう展望台、只見駅、会津柳津駅などの整備が想定され、施設の機能充実などにつながります。一方、国定公園編入に伴い新たな制限も生じる。例えば只見町の沼ノ平周辺では治山工事の際に自然環境を保護するため国定公園を管理する県の許可が必要になる見通し。蒲生岳では樹木伐採などの大規模開発が原則できなくなる。いずれも自然を保護する目的だ。只見柳津県立自然公園は県が1951(昭和26)年に指定した。隣接する越後三山只見国定公園と同様にブナ林が広がる。カタクリやヒメサユリといった49種の指定植物が分布し、カモシカなどの大型ほ乳類、イヌワシなどの希少な猛きん類が生息している。只見川周辺には豪雪地帯特有の家屋が並び、雄大な自然と共生した幻想的な風景が広がっている。只見、柳津、三島、金山、昭和の5町村でつくる奥会津五町村活性化協議会は2019(平成31)年1月に県に国定公園編入に向けて調査実施を要望した。県は2019年度から、自然環境などに関する調査に着手し、昨年11月、編入申出書を環境省に提出した。中央環境審議会は近く、小泉進次郎環境相に編入案の了承を答申する。今秋に官報に告示される見通し。

【霧幻峡の渡し(奥会津・金山町)】

【天然の炭酸水の井戸と天然炭酸水(奥会津・金山町)】

【会津のマッターホルン「蒲生岳(只見町)」】

【早戸温泉 つるの湯(三島町)】

  【1200年の歴史を誇る福満虚空藏菩薩圓藏寺(柳津町) 赤べこ伝説発祥の地として知られる】

【柳津名物のあわまんじゅう】

【福島民報新聞】

 奥会津の柳津町から悠久の時の流れの只見川沿いの三島町、金山町、只見町の素晴らしい風景の数々が、国定公園になるのはとても嬉しいことです。コロナ終息後は、ゆっくりと奥会津を堪能してみたいものです。

【記者 鹿目 哲生】

 

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