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一柳四郎左衛門殿の自己紹介

2021年04月28日 17:04 by minnycat

自己紹介にかえて はじめまして。

 この度、戊辰戦争研究会に入会させていただいた札幌市在住の一柳です。自己紹介を兼ねてマガジンに投稿せよとご指示をいただいたので、私と貴地会津若松の縁についてご紹介してこれに代えたいと思います。

 今は亡き母が会津出身の曾祖父から伝えられた話として「親戚筋に戦死した白虎隊隊員がいた」とわれわれ子供たちに話をしたことがありました。私としては自分の生い立ちの底辺に絶えず感じる琴線に触れる話としてずっと気になっていました。これがきっかけとなって、10年ほど前多忙を極めた仕事からリタイアしたのを機に満を持して先祖探しの旅を始めました。

 母方に関係する会津若松市や長岡市、新潟市、五泉市、下北半島、そして父方の祖父母の故郷である広島市や大竹市など全国津々浦々に足を伸ばし各地で戸籍調査、実地調査、図書館や郷土資料館の資料調べ、お寺探しなどなど、普通の観光旅行とはずいぶん趣のちがった旅を、地酒片手に楽しく続けてきました。

 しかしながら、北海道移住三代目の壁はとにかく厚く高く、調査はさっぱり進まなくて、ときには単なる観光旅行になってしまうこともしばしばありましたが、それでも確かとおもわれる情報をいくつか得ましたのでこの場をお借りしてご紹介したいと思います。

 私の母方の高祖父は山内熊蔵といい七石五斗二人扶持の微禄ながら会津藩士の末席を汚していました。戊辰戦争では兵糧方として小田山の攻防戦で戦死、またその長男の熊太郎も一柳四郎左衛門率いる朱雀寄合一番隊の隊員として出陣、白河の戦いで負傷して後送されましたが、鶴ヶ城が落城したその日に戦病死したと資料にあります。二十四歳だったといいます。

 熊蔵の三男、すなわち私の曾祖父の熊三郎は年足らずで白虎隊入隊を果たせなかったばかりか出陣もかなわず切歯扼腕して嘆いたとの情報もあり、山内家関連では白虎隊々士の存在を確認できませんでした。また、産物役所で人参係役であった高祖母の実家梶内家の関係からも白虎隊と関連した人物は見つけられず、残念ながらわが家と白虎隊のつながりはほぼ否定されたといってよいでしょう。きっと三男熊三郎が「年足らずで切歯扼腕した」話が幾人かの口を経るうちにいつの間にか「隊員だった」話に転化し、長男熊太郎の戦死がその話の結末として語られていったのでしょう。

 曾祖父熊三郎は明治から大正にかけて片柳町、今の御旗町に住んで会津塗の塗師を家業にしていたといいますが詳細はわかりません。ちなみに母方の祖母の父堀三郎は長岡藩士で上越戦争を戦ったのち西南戦争に従軍して負傷、明治19年ごろに北海道に移住して月形集治監の看守になったようです。祖母はその後養子縁組して函館に転居、祖父も会津中学から蔵前高等工業学校に進み、卒業後招聘されて技術者として北海道に渡り、二人は函館で知り合いました。

 明治期の北海道という万物流転の地で会津出身の祖父と長岡出身の祖母の結婚は逆境の地で共に生き抜いたという会津藩と長岡藩の血と血がなせる業だったのかもしれません。それから三代、高祖父母や曾祖父母と同じ時代を共に過ごした人たちのほとんどが鬼籍に入りました。今となってみればせめて父母やその時代の人たちに先祖の話をもっと聞いておくべきだったと後悔していますが後の祭りです。

 私も80才を目前にしてあとはできる範囲で先祖の姿を後世に伝え残していくことが自分の使命だとの思いから老骨に鞭打って、いや、美味しいお酒と肴を求めて先祖の地をウロウロしようと思っています。 皆さまにはお世話になるかもしれませんが宜しくお願いいたします。        札幌市在住 一柳四郎左衛門

 

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