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ザ・戊辰研マガジン

2020年09月号 vol.35

100年に1度の特別警報級の台風10号(海神)襲来

2020年09月06日 15:06 by tetsuo-kanome
2020年09月06日 15:06 by tetsuo-kanome

 過去最大規模の台風10号は、中国が「ハイシェン(Haishen / 海神)」と名付けましたが、文字通り「海の神」という意味です。

【海 神】

 この「海神」の台風10号は発達しながら北上を続け、9/5には猛烈な勢力となり、9/6 には奄美群島近海に進む予想です。9/5~9/6に発達のピークを迎え、中心気圧は915ヘクトパスカル、最大瞬間風速は85メートルもの風が吹く予想です。風速85メートルなんて聞いたことがありません。その後も勢力をほとんど落とさずに九州に接近または上陸の恐れがあります。特別警報級(中心気圧930ヘクトパスカル以下、最大風速50メートル以上)の勢力で奄美や九州に接近、または上陸する恐れがあり、甚大な影響がでる可能性があります。特に、強い雨、強い風、高波、高潮に厳重な注意が呼びかけられております。

 

 5日(土)~8日(火)に予想される最大瞬間風速です。奄美や九州では風速80メートルほどの風が吹くと予想される紫色のエリアがあります。また、沖縄や中国、四国でも60メートルほどの風が吹くと予想される赤色のエリアがあります。 沖縄は5日(土)から6日(日)にかけて、奄美や九州、四国、中国は6日(日)から7日(月)にかけて暴風が吹き、記録的な暴風となる恐れがあります。2018年の台風21号(高潮や高波により関西空港が広い範囲で浸水したり、暴風により建物の屋根が飛ばされ、建設現場のクレーンが折れたりするなど大きな被害をだした台風)の際に、大阪府田尻町(関西国際空港)で観測された最大瞬間風速は58.1メートルでした。 今回の台風10号ではそれよりも強い風が吹き荒れる恐れがあり、厳重な警戒です。また、今回も高潮の恐れがあり、海岸付近や河口付近では浸水や冠水にも警戒が必要です。 九州の西に達する7日(月)3時でも「非常に強い」勢力で中心気圧は925hPaと、ほとんど衰えることはありません。接近時の勢力は過去最強クラスで、特別警報の発表基準に達するほどです。これだけの勢力で近づけば上陸しなくても、甚大な被害につながる危険性が高まります。最悪の事態に備え、極力早めに台風への備えを行うように気象庁は九州地方へ呼びかけております。

 9/4に菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で、台風が接近する地域では、記録的な大雨、暴風、高波、高潮となるおそれがあるとして、備蓄品や避難経路の確認などの事前の備えを進めるとともに、不要不急の外出を控え、自治体の避難情報に基づく早めの避難を心がけるなど、命を守る行動をとるよう呼びかけました。

 今年は海面水温が高い海域がかなり北に広がっていて、本州沿岸でも海面水温が30℃近い異例の暖かさとなっています。一般的に、海面水温が28℃程度以上では台風が発達しやすく、台風10号は勢力を強めながら北上する見込みです。海水温が30℃なんて聞いたことがありませんよね。

 海水温が高いのは、猛暑と地球温暖化が原因であることは疑いありません。「命を守る行動」とか、「史上最強」とか、「過去最大規模」とか、聞きなれない言葉で異常気象を報道されることが多いのは、地球温暖化が深刻な状態であることに間違いありません。海水温30℃と異常な状況や地球温暖化が深刻な状況であることから『海神』は怒ってるのかもしれません。こうなったら、『海神』様に、最後は甚大な被害が及ばないように祈るばかりです。 

【記者 鹿目 哲生】

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