私が函館訪問の際に、もう一つ訪れたのが「北海道坂本龍馬記念館」です。函館駅から市電で揺られること5分の「十字街」駅を下車してすぐにあります。京都の寺田屋の外観に似た、坂本龍馬の家紋が描かれた黒っぽい建物が「北海道坂本龍馬記念館」です。道路を挟んで向かい側には、天に向かって1本指を掲げた「蝦夷地の坂本龍馬像」。ファンには胸躍るロケーションであります。幕末の日本において、無血革命を5年で成し遂げた英雄、坂本龍馬。記念館には、龍馬の手紙や龍馬の愛刀と同銘の刀など、興味深い展示物がたくさんありました。また、館内には、龍馬の生い立ちから大政奉還までが時系列の解説パネルで紹介されているほか、刀や洋式銃といった幕末の龍馬ゆかりの品も並んでいます。実は龍馬は生前、幕府の解体で職を失う武士達を、蝦夷地(現北海道)の防衛と開拓に向かわせようという計画を立てていたのです。残念ながら彼自身はこの地を踏むことはできませんでしたが、その思いは明治新政府に受け継がれ、屯田兵というかたちで実現されました。また、龍馬の遺志を継いで、坂本家を北海道に移したのは、甥で本家5代目の坂本直寛。その子孫はいまも札幌で暮らしているといいます。
函館にこんな「坂本龍馬」の記念館があるとは思いもよりませんでした。とても見応えがある記念館でした。
【記者 鹿目 哲生】
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