ザ・戊辰研マガジン

Vol.6

落とし物にはご用心!

2018年04月01日 13:36 by norippe

 先日、青森の三沢基地を飛び立った米軍機が、エンジントラブルで燃料タンクをやむなく切り離し湖に落とした。それから数日後、今度は沖縄の航空自衛隊のヘリがドアを落としたという事故があった。もしこの落とし物が人に当たったとしたら、たまったものではない。即死間違いなしである。恐ろしい事だ。落とし物には十分注意しなければならない。

 先日の戊辰研の関東集会で、私はいくつかの落とし物に遭遇したのでその話しをしよう。

 私は戊辰研の関東集会には、いつもいわき駅から高速バスを使うようにしている。電車の半分の料金で済むので大変助かるのだ。時間は電車より1時間余分に掛かるが、急ぐ必要もない旅なのでバスで事は十分足りるのだ。勿論、帰りもバスを利用する。

 私は集会が終わった帰り、バスに乗るのに東京駅で電車を降りた。そして東京駅で大きな落し物を見つけたのだ。それは大きな肉の塊であった。その肉の塊は東京駅八重洲口の出口にあった。しかし肉の塊は、なにやらユッサユッサと歩くのである。
 その歩き方には特徴があった。ズボンを履いたままウンチを漏らすと、ウンチの重みでパンツが垂れ下がり、そのまま歩くとウンチが股にくっ付いてしまう。これはまずいと、股を広げてヨイショ!ヨイショ!と歩く姿、わかるかな?経験がないとわからないかも知れないが、私は小学校の時に経験している。その肉の塊はそんな歩き方で歩いていたのだ。



 そして近くまで行ってみたら、なんとその肉の塊は元大関の小錦だったのである。キャリーバッグを転がしながら、駅の外にある高速バスターミナルへと歩いていたのだ。そしてターミナルの一番前にあるコンクリの柵にドッシリと座ったのだ。ウンチは大丈夫か?(笑)



 私は小錦に声を掛けた。「写真を撮ってもいいか?」と尋ねたら小錦は「あぁ、いいよ」と返事をしてくれた。しかし撮った写真を見ると迷惑そうな顔の小錦であったのだ。小錦がニッコリ笑うのも気持ちが悪いので、これは仕方ない事だろうと思った。小錦のそばには奥様がいた。写真を撮る時に気を使って横にどいてくれたのだった。その後、いわき行きのバスが入って来たので、ここで小錦とはサヨナラをしたのである。

 東京駅からの高速バスは日曜日とあって多くの乗客で混んでいた。私は後ろから3番目の席に一人で座って発車を待っていた。このまま一人だと清々と座れていいのにと思っていたら、若い女性が私の隣に座り込んで来てしまった。高速バスは指定席なのだから仕方ない。のんびり座りたかったのだが、若い女性だったので、まっ、いいか!と納得した。私も男だから正直、ワクワクドキドキはした。



 その女性は座った途端にバッグの中から、おにぎりを取り出しパクパクモグモグ食べ始めたのだ。隣に若い男でも乗っていたのなら、もう少しは恥じらいがあったのだろうが、何分、隣は白髪頭のオヤジなのでどこ吹く風、無心におにぎりにかぶりつくのであった。
 高速バスは途中、水戸の近くの友部パーキングで10分間の休憩がある。大体の乗客はトイレに降りるが、私も隣の女性も当然のごとく降りた。私は出すものを出してさっさとバスに戻ったが、隣の女性は発車ギリギリになって戻って来たのだ。手には買い物袋を持っていた。
 運転手が人数を確認して発車した途端、隣の女性は、手に持っている買い物袋に手を入れてガサゴソと中の物をまさぐり始めた。そして350mlのペットボトルとお菓子を取り出して飲み食いを始めたのだった。まず口の休まらない女性だ。そして食べ終わり飲み終わると、おなかを満たしたのか今度は眠り始めたのである。やっと静かになった。大体の女性はバスや電車の中ではスマホをいじっているのが普通なのだが、この女性は普通の女性とは少し違っていたようだ。

 バスも順調に走って、そろそろいわき中央インターに着く頃の事、突然バスがクラクションを連呼し急ブレーキを掛けたのだ。何事かと思った途端、ドン!という何かにぶつかった音がしてバスが揺れた。前を走っていたトラックが荷台から材木を落とし、その材木にバスが衝突してしまったのである。いわき中央インターの出口近くでの事故であったが、バスがその場に留まるのは更なる事故につながるので、材木を落としたトラックとともにインターを降りて料金所手前左の空きスペースに停車したのだ。車両点検をしながら、材木を落としたトラックの運転手としばらくの間、話し合いをしていた。そして車体に異常がなかったのでそのままバスは発車したのだ。大きい事故にはならなかったが、ひとつ間違えば大惨事になるところだったのである。

 バスは予定より20分ほど遅れていわき駅に到着した。そしてここでもまた事件が起きたのだ。私の隣に座っていた女性が、運転手にチケットを渡しバスを降りようとした時、突然、私の目の前から姿が消えたのだ。女性はステップを踏みはずし、バッタリと地面に落ちてしまったのである。仰向けだった。その時、女性のスカートは全開にめくれ、白いパンティーが丸出しになってしまったのだ。次に降りるのは私だった。その状況を眼下に見た私は絶句した。一瞬、ケガの事を心配したが、それ以上に見てはいけないものを見てしまった事の感情が先に立ち、どうしていいかわからず、私はただ茫然と立ちすくむだけだったのである。本人も痛かったとは思うが、それ以上に相当恥ずかしかったと思う。落ちて転ぶだけでも恥ずかしいのに、自分の見せてはいけないところをモロに見せてしまったのだから恥ずかしさは計り知れない。私は「大丈夫ですか?」と声を掛けたが、女性はスカートをつかんですかさず見せてしまった部分を隠し、コクリとうなずき「大丈夫です」と小さな声で答えた。そしてスクッ!と立ち上がったのだ。
 これは事故だ。私が見たくて見たわけではない。彼女が私に見せたのだ。その後、女性は歩き始めたが、歩く先々が私と同じ方向だった。私はしばらくその女性の後ろを少し距離を置いて歩いたが、女性はずっとうつむいたまま歩き続けたのだ。さすが追い抜くのは気がひけた。そしてしばらく歩いたところで女性は曲がり角を曲がったのだ。やっとこの女性から解放された。
懇親会で飲んだ酒はすっかり冷めて、肌寒い風が体に凍みる夜であった。


(記者:関根)

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