ザ・戊辰研マガジン

Vol.4

温故知新の思い

2018年02月02日 22:39 by norippe

 額に書かれた文字は会津9代藩主松平容保公直筆「温故知新」
この「温故知新」辞書を調べると、過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解を開く事と書いてあります。容保公がどのような思いでこの文字を書いたのかは分かりませんが、容保公が取った行動とは裏腹のような気がします。本当はこのようにしたかったのかも知れませんが、家訓を重んずるがあまりの結末となってしまいました。



 後ろを振り返り、そしてよく考えて前に進めと言う意味にも取れる場合があります。若干意味合いが違うかも知れませんがこんな話があります。
 私の故郷の福島県須賀川市、この須賀川で生まれ育ち、東京オリンピックのマラソンで陸上会初めて競技場に日の丸を掲げた円谷幸吉選手がいます。彼は父親の教えを忠実に守ってオリンピックマラソンを走り抜きました。後ろを振り向かず、ゴールのある競技場に入ってからもただひたすら前を向き走りました。
エチオピアの裸足の王者アベベ選手に続いて2位で競技場へ入って来たのは、なんとこの円谷選手でした。スタンドは大歓声で、円谷、円谷と言う応援も円谷選手の耳には入りませんでした。しかし「後ろに外人選手がついてるぞ!」と言う声がかすかに聞こえ、足音がだんだんと大きくなって来るのがわかり、円谷選手は振り向こうとしたのです。しかし、ふと父親の言葉を思い出し「後ろなんか振り向いたらダメだ。そんな見っともない事をしてはダメだ。前だけを見て走れ」と父から言われていたのです。円谷選手はとても疲れていました。限界を越えた状態の走りでした。それでも精一杯走りました。しかし後ろから来たイギリスのヒートリー選手に3コーナーで抜かれてしまったのです。



 惜しくも2位の座を明け渡してしまいました。それでも日本人としては初めての銅メダルでした。もしあの時、後ろを振り向いていたなら、銀メダルが取れていたかも知れません。勿論、振り向いたから2位になれたという確証はなにもないです。シドニーオリンピックで優勝したQちゃんは何度か振り返って後ろを確認していました。
 後ろを見ないでただまっしぐらに進むか、それとも後ろを振り向いて駆け引きをうかがうか、どちらがいいかは人それぞれの考えです。しかし後ろを振り向く事は、先を進めるためには大切な事なのかも知れません。これからどう生きようかと考えた時、過去の歴史を振り返る事は、先行きの見通しをつける大きなヒントになるのかも知れません。
(記者:関根)

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